地震が起きたとき、倉庫内の棚の倒壊や荷崩れはしないか。自分たちの事業は、自分たちの製品・設備は、「どれだけ人の命を大切にしているのか」。それを確かめなければならない。1995年、阪神淡路大震災。2011年、東日本大震災。この二つの震災が、私たちの「安全」への取り組みを『3軸起震装置』という形にしました。
写真提供:[上・右] 神戸市、[左・下] 仙台市
ラック等の倒壊を防ぎ、現場作業者の怪我を回避する。自社の耐震機具は、本当の地震でどれほどの耐震性能があるのだろう。その効果を確認するための試験依頼先の耐震試験装置では、供試機具が大きくて検証できない。大型検証設備は一部企業や公的研究機関等にわずかしかなく、民間企業が簡単にテストできるものではなかったのです。ならば、実際の揺れを再現でき、大型器具も試験できる設備を自分たちでつくるしかない。そこで、耐震マットメーカーの(株)プロセブンと共同企画し、カヤバシステムマシナリー(株)の開発で生まれたのが、全く新しい地震動を再現する試験装置、『3軸起震装置』です。
3m×1.6mの震動台に高さ約5m、重さ6tまでの供試体を置き、試験室内に設置された8台のカメラで動画を撮影。加震時の供試体の動き方や速度等を分析します。貨物積載状態の倉庫機具による耐震試験なので、震度強度や被災状況を正確に知ることができます。実際の試験データを、安全な製品や設備をつくるために、その設計や開発に最大限活かすこと。それが『3軸起震装置』そして私たちが、「安全」に対して今できることです。
この『3軸起震装置』は自分たちのためだけにつくったのではありません。人の「安全」を第一に考えた製品・設備づくりに活かせるよう、他社からの耐震試験も受託します。物流機器メーカーはもちろん、貨物を保管する倉庫・物流センター等の、もっと手軽に耐震試験を行いたいというニーズにも応えることで、より大きく社会の役に立つことができる。それこそが、私たちの在り方を示すものであると考えます。
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担当:芦田 誠
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